映画

祝生誕100年! 監督 渋谷実

渋谷監督にはなんの知識もないけれど 加東大介を観に(→霧のある情事) シネマヴェーラで二本立て 【本日休診(1952)】 は わっさわっさテンポがよく、おもしろかった 人情喜劇のなかのハッとする矛盾が 胸にのこった 淡島千景のコケティッシュな表情にポワ…

松ヶ根乱射事件

おもしろかったなぁ 情けなく続いていく どうにもならない日常*1を そのなかで、どんづまりながらもがいていく人々の 絶望的、といえば絶望的な この状況を グロテスク、でなく ファニーに仕上げているのがすごいなあ 山下敦弘(監督) は まだ若いのに、ど…

太陽

なんだか奇妙な映画だった 間の取り方とか 時折はさまれるユーモラスなやりとりとか、 外国(ロシア)の映画だということをまったく感じないけど‥ これは 昭和天皇への距離が、日本からもロシアからも たいして変わらないってことなのかしら (その距離に あ…

旅路(1955)

ぜんぜん期待しないで観た*1んだけど すっごく面白かった‥ たぶんコレは股旅ものというジャンル‥ 股旅ものが面白いだなんて、思えばとおくに来たもんだ (来てしまった) イヤ、ちょっと待て、股旅は、英訳したら ロードムービー? ほんととまどうくらいおも…

紙屋悦子の青春

古い日本家屋が ゆったりしたテンポが 昭和20年、たぶん日本中でよく見られたであろう光景が 口に出さない思いが 丁寧に慈しむように描かれた映画でした 終盤だばだば泣いてしまった 泣けるからいい話とは まったく思わないけれど きもちよく泣けるのはい…

嫉妬(1971)

岩下志麻と浅丘ルリ子の女優対決が見たくて ラピュタ阿佐ヶ谷へ ちょっと物足りない感があるけど この不完全燃焼なかんじが 女の対決か 岩下志麻、ホステスとして着飾っているときより 昭和40年代の主婦ファッション*1のほうが いやらしムードが漂うのが興…

緋牡丹博徒(1968)

「日本女子のソコヂカラ(→☆)」*1 より 藤純子の麗しさにうっとり、歌唱力に呆然 高倉健のりりしさ*2に たしかに格好いい! と頷き 若山富三郎のつきぬけた愛嬌に 惚れそうになった おもしろかったです 着物女子的にはお竜さんの博徒になってからの粋な着こ…

聴かれた女

http://www.kikaretaonna.com/ 山本政志×蒼井そら、というよくわからない取り合わせ、 & 週末トークショーにひかれて ポレポレ東中野へ 山本政志といえば 「観るのに覚悟がいる」 監督なのだけど 「聴かれた女」 はそんなことなくて、 ゆるゆる〜でいながら…

エクステ

http://www.exte-movie.jp/ こわかった‥ (わたしはホラー映画が苦手) (でも誰よりも怖がるから、誰よりも満喫している。と云えよう) 怖いし笑えるし (そのあとやっぱり怖い。し) 栗山千明は可憐だし (変態変態変態!と叫ぶ姿がやっぱりベスト) つぐ…

雌が雄を喰い殺す かまきり(1967)

ラピュタ阿佐ヶ谷で 「ミステリ劇場へ、ようこそ。【第2幕】」 この特集には出遅れた感があった*1ので のたのたして& まぁ岡田茉莉子でも観るか‥ なんて かるい気持ちでひやかしに行ったら すっごくおもしろかった (いま、あわててスケジュール表とにらめ…

ツイン・フォールズ・アイダホ [DVD]

悲劇はー やがて幸せをもたらすものだよ 悲劇は悲しい場面で途切れるだけのこと 物語は続く 語られないだけで 年末に買ったDVDを鑑賞*1 *2 美しくて・残酷で 悲しいけれどよろこびに満ちて 物静かで淡々としていて、ちょっと理屈っぽくて 吉野朔実の漫画…

ユメ十夜

この企画を知ったときは、 素敵素敵素敵―! と こうふんしたんだけどな‥ 原作はそれはそれは それこそ夢のように素敵なのにな 松尾スズキ(監督)*1の第六夜がおもしろかった、のだけれど 一人称が「漏れ」で語られる、運慶キター!が一番て どういうことよ …

海でのはなし。

罰ゲームかと思った (感動した方は以下、読まないでください わたしはほんと、ダメでした。この映画)

http://www.yumi-movie.net/index.html 閉ざされた世界で暮らす 老人と少女 少女が17歳になったら結婚するんだ、とその日を待つ老人と 17歳を目前に、外の世界から来た青年に恋をする少女 シンプルな愛の寓話なのかしら こうした話を見たときに、老人サ…

マリー・アントワネット

キャンディカラーならぬマカロンカラー (上品にポップ!) レエスがドレスが 靴がお菓子が 甘くふちどり、 なんてったって、ヴェルサイユ宮殿 煮ても焼いても ソフィア・コッポラ つうか、煮てない焼かない、ソフィア・コッポラ (そのまんま ここまで豪華…

気球クラブ、その後

http://kikyuclub.com/ 永作博美がとてもよかった たたずまいも、色気も、おさえた演技も あらためて、うまい女優さんだなぁ 10以上歳の離れた川村ゆきえ*1と 並んでアップになってもひけをとらないのもすごい‥!*2 青春もの(サークルもの)なので、なんと…

こほろぎ嬢

http://www.h3.dion.ne.jp/~tantan-s/frmKohorogi01.html*1 大好きな原作の映像化って たいていがっかりするけれど (だって自分の脳内映画館のほうが、自分好みの幻影を見せてくれるから) これはそんなことなくて、丁寧に愛情込めてつくったかんじでうれし…

トランスアメリカ/キンキーブーツ

ギンレイホールで二本立て 主人公が性同一障害の 「トランスアメリカ」と ドラッグクィーンが活躍する 「キンキーブーツ」 どちらも肯定感のある元気がでる映画 現実はこんなに甘くない、って叱られそうな気もするけれどおもしろかった キンキーブーツの主人…

リトル・ミス・サンシャイン

ばかみたいなものを必死で守ろうとする様子が いとしくって、笑いながら泣けた すてきな映画だな 家族の描写がそれほどエキセントリックじゃないところが、 デリケートというか普遍的というか‥ やさしくてよかった (長男の抱えるあの思い。 思い出すという…

ゴッドファーザー三部作@早稲田松竹

「ゴッドファーザー」+「早稲田松竹」+「混雑」で検索してくださった方、 ありがとうございます おかげで混雑状況を確認することができ (4日は立ち見がでたそう)*1 早めに劇場にむかうはこびとなりました ブログやっててよかった‥ (この日も立ち見がで…

アリス

シュヴァンクマイエル レトロスペクティブ @K'Sシネマヤン・シュヴァンクマイエル アリス [DVD]出版社/メーカー: 日本コロムビア発売日: 2005/02/23メディア: DVD購入: 6人 クリック: 305回この商品を含むブログ (185件) を見る東京の映画館は、いろんな旧…

2006年映画ベスト10

今年観た映画は113本、 うち50本ほどは古い映画、20本ほどは二度目だったり三度目だったり*1 ‥ こう数えると新作映画はあんまり観てない‥ (まぁいいけど) 地味ながらも、いとおしい作品にたくさん出会えた気がします 今年のラインナップは、かなりガーリー…

年末観た映画

日記つけそびれた間に観た映画 ・ウィンターソング (前売りをいただいたので。金城武を堪能したよ) ・王の男 (ふつうにおもしろかった) ・女は女である (アンナ‥!) ・美しきセルジュ (モノクロの白と黒は‥ 美しかったです) ・幸福 (ピクニックの場…

哀しみのベラドンナ

「アニメラマ2006」親子で見れない手塚アニメ @ポレポレ東中野 http://www.mmjp.or.jp/pole2/animerama.htm 宇野亜喜良とかナオミレモンみたいな 麗しい絵が動くこと (動かないところも多々あるけど) に、まず溜息 冒頭の、ソフトサイケな・多福感あふれ…

タムくんアニメツアー2006@ユーロスペース

http://soimusic.com/wisut/tour2006.htm かわいらしくて ほほえんだり ほんのり あったかいきもちになったり そうかと思うと グロテスクさに 目をそむけたり‥ けっこう厳しい世界観というか 達観してるというか 最後の作品(タイトル失念。一番初めに作った…

岸辺のふたり

いい映画だと思うのだけど、期待しすぎたのかな それほど響いてこなかった 音楽も黒っぽい画面も好みなのに、なんでだろう (あまりにきれいにまとまり過ぎているせいか) 心をフラットな状態にしてもう一度観たらぎゅっとくるのかなぁ‥

恋は足手まとい

http://longride.jp/ashidematoi/ 大人たちの恋愛喜劇の この他愛のなさ! ぜんぜんエロくなくて、むしろ新しいスポーツのような*1 セクスシーンの屈託のなさ! ばかばかしくも、豪華でおもしろかった エマニュエル・ベアールの肌はつつましく だしおしみな…

エコール

エロティシズムの描き方(けっこうあからさま)に戸惑いながらも 綺麗な映画だった よくわからないところがよいのだろうとは思うけど この潔いまでの説明のなさは‥ (わかりすぎるほどわかるものと、まったくわからないものの落差が激しい) 「この知りたが…

ミュージカル映画特集@早稲田松竹

どちらも映画館で観るのははじめて ミュージカルなので大きな音で歌が聴けるのもウレシイし やっぱり映画館はいいなー!雨に唄えば [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/02/03メディア: DVDこの商品を含むブログ (16件) を見るダン…

家の鍵

人と人が 近づいたり離れたりしながら 少しづつ、距離を近づけていく様子が丁寧にかかれていて 地味ながらも、じんわりくる いい映画だった すごく暗い側面もうつしながら、希望がなくさないのがやさしくていいな 後半のロードムービーぽいかんじが好き