復讐するは我にあり(1979)

復讐するは我にあり [DVD]

復讐するは我にあり [DVD]

重く長く(140分)、濃い、すさまじい作りこみ
怒涛の情念と昭和の哀愁。 おもしろかった‥


登場人物ひとりひとりが濃いものを披露*1して、
ひとつひとつの場面に力があり、テンションたかかった
全編テンション高いのに、破綻してないのもすごい‥


1963年に起こった連続強盗殺人事件をもとにした話 らしいのだけど
主人公(緒形拳)がやたら性に強いのは
「なんか理由がなきゃそんなに女にモテないだろう」 という解釈なのかしら


主人公の嫁(倍賞美津子。脂ののった背中が美しい)*2
下腹部ブヨブヨの舅(三國連太郎。ほんとにブヨブヨ。モザイクかけて。腹に) に
熱い思いをよせるのは、「不幸は判断力を低下させる」 という解釈なのかしら


主人公を犯罪者と知りながらかくまう女(小川真由美。この役いいな‥) の着物、
着かたは、衣紋をがーっとあけて あけすけな、疲れた大人の女なんだけど
色使いとか模様のかんじに どこか少女っぽい好みが見えて (好きだなあ)、 
これは彼女の人生を投影していると解釈していいのかしら‥


等々あれこれ 考えどころがあって それもおもしろい
今度本も読んでみようかな‥

*1:ほんとひとりひとりねっちりすごいのだけど、すごすぎて「ココが‥」と言い出すとキリがない。ので省略

*2:ビバ中年美!と思ったけど、映画公開の1979年はまだ33歳‥。すみませんちょっと泣いてもいいですか