日曜日の満席が悔しかったので 会社帰りに 新文芸坐*1
たまたま、今日のこの時間があいていただけで 
予備知識は 林芙美子原作 (茶色の眼 ←未読) ってことくらい


・・ なんというか やるせない映画だった
わたしは 自分が妻なもので やっぱり妻サイドから
「妻には 妻の いいぶんが‥」 とか 思いながら見た
旦那さんには旦那さんの悪いところが
(生活全般に覇気、なさすぎ。家庭でぬけがらのみならず、会社でもぬけがら。
 この人このままじゃ、ずっと出世しないよ‥)
旦那さんの恋人にも やはり悪いところが
(無邪気なら許されるというわけではないだろう。いくらなんでも)
あるにも かかわらず 妻の悪いところばかり 丁寧に描写されているので
(丁寧というか‥ 煎餅ボリボリとか お茶でうがいとか、むしろ“執拗”に)
(終始、ボンヤリ、ものを食べてるの。無感動にボンヤリと、口にものを入れていくの)
妻はつらいよ‥ という気分になった


まぁ、身につまされる映画なのだけど、
この映画を見て、自分の家庭をふりかえって、
夫または妻に対して もうちょっと 優しくしよう‥ とか思えばいいんじゃないでしょうか
(道徳映画みたいで イヤだなぁ。でも恋愛映画って、観たあと、恋人を大事にしたくなるよね)*2


2階の住民の フランスかぶれの美大生とか パトロンもちのホステスさんとか
妻の妹の現代っ子ぶりとか まわりのひとたちは やたらイキイキしていた
この庶民のイキイキ感が 成瀬巳喜男の持ち味なの? 
だったら 主役の夫婦も もう少し魅力的に してもらえないもんかのう‥


銀座のらんぶる(喫茶店)の 1953年当時の様子が見られて ちょっと嬉しい

*1:今日気付いた。新文芸座じゃなくて 新文芸坐だったのね。ずーっと「座」って書いてた。アチャー!(←おデコに手。fromid:nachobiさん。流行らせられるかしら‥ )(でもアチャー、実際やるとほのかにたのしくなってくるよ‥!)

*2:ラブストーリーだったのか!? ← 違います