少年、機関車に乗る(1991)

http://www.saturn.dti.ne.jp/~rus-eiga/arc/films/s/syounen/
映画のこまかいエピソードは忘れていたのだけど
観終わったとき、宝物をひとつ見つけたような気分になったこと
Kと、「おもしろかったねぇ。こういうのが映画だよねぇ」 と言いあったのを
すごくよく覚えていた この映画 (1993年公開)


もう一度観たいとずっと思いつづけながらも なかなか機会がなくて
それが久しぶりにスクリーンにかかるというので、わくわくでかけた
(新しい、円山町のユーロスペース(豪華!段差がある!これがユーロスペース‥)で、
 その監督のデビュー作品ばかりを上映する、という洒落た企画。
 レイトショーじゃなかったら、あれもこれも観たかったのにな‥)


やっぱり、すごく、満ちたりた気分になって、
(でもやっぱり、レイトじゃないほうがよかったなぁ。
 こんなしあわせなきもちを抱えながら、急ぎ足で帰路につくのは ちょっとむなしい)
世の中の美しさに気付かせてくれてアリガトウ! 
この映画に対する感謝の言葉を 感想にかえさせていただきます 
と 一人納得して終わりたいのだけれど
恋も二度目なら少しはじょうずに甘いささやきにこたえたい‥
(うろ覚え。しかし覚えていただけでも、自分と明菜を 誉めたいきもち)
という気分で、もう少し頑張る (以下長文)


この映画のすばらしいところ
・視点がみずみずしく、発見と驚きに満ちている 
(こんな目で世界を見たい。見なくては! というきもちになる)
・少年デブちんが、たまらなくかわいい 
(自らデブちんと名乗ってしまうあたり、たまらん)
(でも、デブちんていうほどデブじゃないよね、と思っていたが。
 うつぶせになったときに、胸に谷間ができていた。ええいねたましい(谷間))
(ラストシーン、泣きながら、妙に体がむくむくしているところも、たまらない)
(デブちん今は20代後半くらい? どんな青年になっているのかしら)
(書き忘れたけどデブちんには、土を食べるという奇癖がある。デブちん、土を食うな!)
(というか。 土を食べる。
 ここに この映画のすばらしさのすべてが凝縮されている、と言っても過言ではない)
(ちなみに土を食べると、おナカをこわすそうです。そりゃそうだわ。土だもん)
ロードムービーらしくワクワク世界が開けるかんじ
・たくさんのことがおこるが、実はなにもおこらないという真理性
・意図したのか 単に質のよくないフィルムなのか (たぶん後者)、
 ザラザラした質感と明暗度がパシャパシャ切り替わるセピアモノトーンの画面が
 まぶしく美しく寓話的 (映像はひたすら美しい)


ところで 「その不器用さが (そのときの)自分にジャストミート」
という映画が、すごく心に残ったりするので、
わたしのすすめるものに、あまり普遍性はない、ということに、最近気付きました‥
(これだけこの映画を絶賛しておいて、なんたるオチか)


・・・・・


はてなの方にお会いしました (id:mikkさん、これからもよろしくです!)
ただでさえ、いい歳して人見知りなのに
咳がのこっていて (笑うと咳き込んでしまいとても辛気くさい)、
さらに口ベタになってしまい すみませんでした
もう顔を覚えたので、これでどこですれちがっても大丈夫! (多分)
華奢で可憐で肌がきれいで羨ましかったよ‥ 
(しかもお洒落。防寒第一主義の自分を恥じました (早く春が来ないかな‥) )


昔、「(ハル)」という映画が上映された頃 (1996年頃)
しきりに「パソコンの向こうに深津絵里がいるなんて、幻想」、
「そんな可愛いコがインターネットにはまるかね」 的意見を耳にしましたが、
もう、時代はそこまで来ているかもねーと、ぼんやり思いました
(まぁ、ネカマとか あやしい人もいっぱいいそうだけどさ。
 ネットとか全然やらない人は、「ネットなんて虚構」って、今でもけっこう言うけどさ。
 もともと世の中なんて、虚構と本音のいりまじりじゃん、ねぇ)