年をとった鰐

山村浩二セレクト・アニメーション)

メインの「年をとった鰐」のほかに短編が7つ
それぞれ 手法、雰囲気、世界観が異なり
アニメってこんなにさまざまなんだなぁ、て面白かった


特に面白かったのは ビーズを動かす
‘話としては面白いけれど それ膨大な手間が‥’
と いう偉業を実際やりとげてしまった 【ビーズゲーム】。
(つぶつぶに集中してまた観たい。花火みたい)


あと、虫映画 かつ ロシアアニメ、と 実にわたしに直球だった、 【アリの冒険】。
昆虫界のクールな助け合いや 不思議な体のフォルムと動き
しずみゆく大きな太陽など あたたかくやわらかい線に クスクス和んだ


(そのほか5作品。どれが好きかというのはほんと個人の好み
 【色彩幻想】 これ、1949年の映画なのか‥ そう思うと かっこよさひとしお
 【スワンプ】 グラフィックで綺麗だけど 眠気に襲われた
 【リボルバー】 若者が好きそう、というさびしい感想しか持てなかった
 【フランク・フィルム】 悪趣味できらびやかで押し付けがましいけど好き(きらいになれない)
             あ。コラージュが手作業って書いてある。うわーばかばか。好き好き好き
 【おとぎ話】 ナンセンスで奇想天外でさりげなくぶっとんでる。しつこいくらい。
        キャラクターがかわいくない(なんだか病的)ところがかわいい )


そしてメインの 【年をとった鰐】 は。
線の美しさ ピータバラカンの飄々としたナレーションが素敵だった
愛の寓話については、かんたんに納得できるわけなくて、そこがよかった 
(今日映画館にいた子供たち、トラウマになると思うんだけど。うふ!)


鰐の痛みが鈍いぶんだけ せつない
(にぶいのは‘年をとった’鰐だからなのかな。せつないねぇ)

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朝10時からのモーニングショーだったので 前売りを買う時間がなくて
「当日券を買うくらいなら!」 と ユーロスペースの会員になった
4Fのシネマヴェーラとの共通会員カードらしく、もっと早くに入会すればよかった‥
シネマヴェーラ! 9月の「マタンゴ」、10〜11月の清順特集がタノシミ!)


しかしもはや映画館は各館の会員になる時代なのか
(映画館のカード、これで5枚目)*1
それもこれも映画料金が高すぎるためだと思うんだけど、なぁ‥

*1:ギンレイ、新文芸坐ラピュタ、シネリーブル池袋、ユーロスペース