帰郷

タイトルの素朴さもすごいけれど
映画のつくりも とってもシンプル & ストレート
時間軸も場面も ひたすらまっすぐに 主人公についていく
そのまっすぐさが じんわりと いい
主人公も ヒロインも 不器用で ちいさな問題を 
いっぱい抱えたキャラクターなんだけど
そんな問題すら ほほえましくなってしまう


西島秀俊をイメージして 脚本を書いたそうで
なるほど 全編 ニシジマの魅力炸裂
途方に暮れる姿がこんなにサマになる人は あまりいないのでは
‥それにしても ニシジマの魅力って なんなのだろう
うまく言葉が見付からないけど 
不器用なひとの持つ 独特の器用さ みたいなもの?
なにも持っていないけど なんでも持っている、みたいな
不思議な 雰囲気を (ぼんやり) 持った人だよなぁ‥
(着替えの場面の なんとなく情けないたたずまいも かなり素敵。逆セクシー)
(などと言いながら チラシのこの顔、ラッキィ池田似で しんぱい)


片岡礼子も あいかわらず うまい。色っぽい。復帰 うれしい)


パンフを見ていたら 監督の顔に見覚えがあった
この人は 「君が元気にやっていてくれると嬉しい」 を撮った人ではないですか
(雑誌に載っていた監督が あまりにわたし好みの顔だったので 
 ふらふらと 映画館まで足を運んだ思い出)
まっすぐな映画だなー! と 朴訥さに胸を打たれ (基本的性質が 朴訥なのか)
でもその後 あまり名前を聞かなくなった (単にわたしのチェック不足) ので 忘れていたけれど
こんないい映画を 撮るようになっていたんだなぁ‥
ほんとに 「元気でやっていてくれて 嬉しい」 だ なぁ